●ひなまつり

今年もお雛様が登場しました。

このおひなさま、私の子供の頃買ってもらったものなのですが、
小ぶりで古風な顔立ちのせいか、度重なる引っ越しなどで、保存状態が良くなかったのか、
飾っておくと、「いつの時代の物ですか?」と、かなり古い先祖伝来の骨董品と思われる事があります。
確かに、だいぶくたびれている感じはありますけれど、ピカピカの新品だった
頃よりも、年を経た今の方が、味わいのある良い姿になってきたような気がして、私は好きです。
一年ぶりに見て、こんなに優しいお顔をしていたかなと、あらためて思いました。

この女雛のお顔が、母に似ていると、子供の頃に思ったものですが、今見ると、
それは、「とても若い頃」の母の顔にやはり似ていて、その頃の母の年を、自分がいつのまにか
はるかに追い越してしまった事に気がつきます。
ともに年を重ねてきたお雛様に、今年も穏やかな気持ちで向い合えることを、
喜ばなくてはならないなと、思います。

昨年の3月3日は雪景色のひなまつりでしたが、今年はもう春らしい陽気です。
この暖かさには、お雛様も驚いているのでは。