●梅しごと



「梅雨の晴れ間の梅仕事」
という言葉に、なんとも言えない魅力を感じます。
ムシムシとして気分も憂鬱になりがちな梅雨の季節に、
こんなに爽やかな梅が、ちょうど旬を迎えてくれるのは不思議です。
自然からの、すばらしい贈り物。天が授けてくれたお薬のよう。
身体がだるくて、やる気も失せがちな梅雨の季節ですが、
朝市の店先に青い梅が顔を見せ始めると、落ち着いてはいられません。
梅の季節は、あっという間に通り過ぎて行ってしまうからです。
ドキドキしながらタイミングを見計らって、今年の梅を買い求めます。
「今だ!、えいっ!」という感じで。
今年は天候のせいか、梅の作が悪いそうで、出回る量が少ないとのことでした。
これは無事購入した青梅。
さっそく梅酒と梅ジャムに仕込みました。
梅ジャムを作ると、家中に梅の爽やかな香りが満ちて、
家のすみずみまで清められるようです。
梅雨の季節に、梅があってくれる幸せ。
「梅仕事」は、季節と結びついた、すばらしい日本の伝統です。