◆これからバイオリンをはじめられる方へ（年代別）◆

■小さい生徒さんのレッスン（４歳くらいから〜）
バイオリンのレッスンは、幼稚園の年中さん（４歳）以上くらいから
始めることができます。
当教室のレッスンでは、小さい生徒さんでも、できるだけ「生徒さんご自身に」理解できることを、理解できるように、根気よくお伝えすることを心掛けています。
ソルフェージュなど、音楽の基本の練習を取り入れつつ、楽しくレッスンを進めて行きます。
御父兄には、就学前の生徒さんには付き添っていただく場合もありますが、基本的に教室でのレッスンに毎回付き添われる必要はありません。
しかし、日頃から御父兄が子どもさんのバイオリンレッスンに感心を向けてくださることは重要です。 特に小学校低学年くらいまでは、
お家での毎日の練習を自分１人で（ケースから楽器を取り出して）
行うことが難しいです。
御父兄に専門的なバイオリンの知識は必要ありませんが、毎日の生活の中で練習の「習慣」ができるように、環境を作り、はたらきかけて頂くことは
とても大切なのです。
その上で、子どもさんが自分でできることはできるだけ自主性にまかせて、見守っていただきたいと思います。
（子どもさんお一人では出来ないことや体力的な制限の多い４歳以下の年齢からのバイオリンレッスンは基本的にはお勧めしておりませんが、4歳以下でも子どもさんご自身が強く望まれるような場合はご相談ください。）

■小学校高学年から中学生くらいで始められる場合（10歳くらい〜）
バイオリンというと「小さい時から始める必要がある」というイメージが
強いせいか、以前は幼児期に始められる方が圧倒的に多かったのですが、
最近、小学校高学年、中学生からはじめられる方も増えています。
専門家になるのが目的であれば早く始めた方が有利ということはありますが、中学生で始めてもちゃんと弾けるようになることができます。
この年齢で始められる方は皆、バイオリンという楽器に対するハッキリとしたイメージと、「弾けるようになりたい！ 」という意志をしっかりと持ってこられるのが特長、強みだと思います。

勉強も忙しくなる年頃なのですが、不思議と長続きして「一生バイオリンを楽しんで行ってくださりそうな」頼もしい人に 成長されることも多いのです。

■ 大人の生徒さんのレッスン（成人）
「趣味でバイオリンを弾くにも、若い時からはじめないと無理なのではないか？」という御質問をいただく事があります。
これは多くの方がバイオリンに対して持っている誤解の一つのようです。
「定期的に練習する時間さえ作ることができれば、何歳から始められても
上達することは可能です」というのが、私の経験から得た答えです。

大人の生徒さんは、バイオリンに対するあこがれやイメージをしっかりと持っていらっしゃるため、「すぐに知っている曲を弾きたい」と希望される方も多いのです。そのため、大人向けの教室では、基礎的な練習を省略して、とりあえず曲の形をつくるようなレッスンが行われがちだと思います。
しかし、その方法では、早くそれらしい雰囲気は楽しめても、基礎が不十分なために、結局はある程度のレベル以上には進みにくくなってしまうという事があります。
大人の初心者の方に基礎の練習は無駄、大人だから必要ない、などということは全くありません。大人の方だからこそ、重要なのは「あせらずに基礎」と申し上げても良いかと思います。

当教室では、大人の生徒さんにも子どもの生徒さんと同じように、しっかり基礎から積み重ねて、バイオリンの奏法を身につけていただけるように心がけてお教えしています。

実際は、そのような方法であっても、生徒さんご自身は「こんなに早く弾けるとは思わなかった！」という感想を持たれる事が多いようです 。

でも、重要なのは早く弾ける事ではなく、きちんとした技術を身につけて、必要に応じて弾きたい曲をちゃんとご自身の力で正しく弾けるように成長して行って頂く事です。

ほとんどの大人の生徒さんは、はじめは「ちょっとした曲を1、２曲弾ければ良い」というようなご希望で入ってこられますが、上達とともにどんどん理想が
高くなって、いつのまにかバイオリンコンチェルトを弾けるようになっても満足せずに「もっと上手くなりたい、もっと良い音で弾きたい」とレッスンを続けておられる方が何人もいらっしゃいます。

新しいことが一つできるようになるというのは、何時からでも嬉しい事です。 そして、先に更なる成長の可能性があるということは、大人にとって、なかなか味わえない喜びでは無いでしょうか。
練習の過程をひとつひとつ楽しむ気持ちで、気楽に、気長に、楽しくやりましょう。