<追悼> 小畴弘一先生、ありがとうございました 高橋育世 08/7/16
今日、事務所からのお知らせを頂き、はじめて、小畴弘一先生が逝去された事を知り、呆然としています。
詳しくは判りませんが、信じられない思いで直ぐネットで調べた所、亡くなられたのは、5月4日、
急なご発病だったようです。
ちょうど私達の教室の発表会の日に、教室の大恩人が旅立たれていたとは。
言葉もありません。
小畴弘一先生は、新潟教室ハルモニアを設計してくださった建築家の先生です。
私は、教室を作って頂いた当時まだ30代に入ったばかりで、小畴先生からご覧になれば、子供のように
見えたであろうと思います。先生は、そんな私の「こんな音楽教室をつくりたい」という生意気な考えを、
お笑いになる事も無く、ひとつひとつ
真剣に聞いて受け止めてくださり、
それを補強し、膨らませて、ハルモニアという教室の形に作り上げてくださいました。
できあがった教室は、私のイメージの限界をはるかに超えた素敵なものでした。
その瞬間に、教室に命があたえられ、同時に、大きな目標が指し示された、と言っても良いかと思います。
それから10年経ち、教室の中身は、今やっと、先生の建物に対して、少しは恥ずかしくない所まで
成長して来たと思います。
10年の間にはさまざまな事がありましたが、このハルモニアの建物に、どれだけ励まされ、癒され、
勇気をあたえられたことか、ほんとうに毎日毎日。
その度に、「小畴先生ありがとう!」と心の中で思い、時には声に出して言っていました。
私がそう言っているのを、身近な人たちは度々聞いているはずです。
その感謝の気持ちを、私は先生にちゃんとお伝えできていたでしょうか。
もっともっと良い教室にして、小畴先生には、いつの日か、音楽教室の活動でご恩返しが出来る日が来るといいなと
思っておりました。そういう日が来るであろうと思っていました。
こんなに早く逝ってしまわれるとは、残念でなりません。
つい先日も、新入生の4歳の生徒さんが、教室の入り口で「すてきなお家だねー」と言ってくださいました。
みんなこの建物が大好きです。
先生から頂いた、この建物、ハルモニアという素敵なひとつのアートを、
これからもしっかりと守って、存分に生かしてまいる所存です。
小畴弘一先生、ほんとうにありがとうございました。
ご冥福をお祈りいたします。
高橋育世
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